July 18, 2024

バスに乗って、夜の京都を徘徊する。

京都バスの、あの渋い赤色の線が入った塗装が好きです。京都に来ると、地下鉄よりもバスに乗りたくなるのは私だけでしょうか。目的地まで遠回りしながら、ゆっくりと街の中を過ぎていくのが良いです。

雨上がりの二寧坂

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北大路通から市営バスの二〇六系統に乗って、夜の祇園へ。河原町や京都駅と主要なところへ行けるので、とりあえず迷ったら二〇六系統に乗っておけば良い、という私だけの謎の確信があります。

祇園でバスを降りたら、歩いて清水寺の方へ。昼間は観光客でごった返しているこの辺りも、夜になると人の姿はまばらに。古い長屋が並ぶ通りには、優しい橙色の街灯が雨に濡れた道を照らし、幻想的な夜の京都を映し出します。

二寧坂を過ぎてゆくと緩やかな下り坂に出るのですが、ここから法観寺の八坂の塔が見えます。月明かりの下で、ぼんやりと闇に浮かぶ塔を眺めながら、この街の歴史に想いを馳せます。

京都駅の屋上で

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ある木曜日の仕事終わり、この日は京都駅へ。ライトアップされた京都タワーが駅の壁面に映し出され、夜の間だけもう一つの塔が姿を現します。

駅に入り、屋上へとエスカレーターを登っていきます。虹色に光り輝く階段、近未来を思わせる駅の建築、そして屋上から見渡せる京都市の夜景。屋上の階段の隅に腰を下ろし、ぼーっと、とりとめのないことを考える時間。

深夜の喫茶店

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京都駅から二〇五系統に乗り、西大路四条で降ります。そこから三分ほど歩いて喫茶『フロント』へ。

夜まで営業している喫茶店やカフェが少ない京都市内ですが、こちらのお店は深夜の零時まで営業しているのがありがたい。ドリンクメニューにはアルコールもあり、バナナのリキュールの入った大人のバナナジュースと、プリンを頼んでみました。プリンは、昔ながらの固めのプリンです。

飲み物とプリンを頬張りながら、途中まで読み進めていた小説の続きを。平日の夜のこういう何気ない時間が、心の栄養剤になります。

花街の温泉で疲れを癒す

梅雨の晴れ間に、軽く登山へ出かけました。びっしょりと汗をかいたので、大きな湯船で汗を流したい。そう思って、島原にある銭湯へ行くことにしました。

最寄りのバス停からまたまた二〇六系統に乗って、バスに揺られること五〇分。島原口で降り、少し歩くと「島原」と書かれた提灯がかけられた大門が見えてきます。古くは花街として栄えていたこの辺り、江戸時代以前の島原は塀で囲まれていて、この門から出入りしていたそうです。

旧花街の中心にある『誠の湯』。銭湯文化の根付く京都ですが、こちらの浴場は広くて露天風呂もあり、昔ながらの銭湯というよりはスーパー銭湯に近いです。

大きな湯船に浸かって、一日の疲れを癒します。